書体は「好み」で選ばれがちですが、販促物では読ませる距離で決まります。 近くで読ませる冊子と、5m先から読ませるポスターでは、選ぶものが違います。
遠くから読ませるならゴシック
明朝体は、横画が細く縦画が太いのが特徴です。この細い部分が、 離れると飛んで見えなくなります。紙が光っていたり、店内が明るかったりすると、なおさらです。
ゴシック体は線の太さが均一なので、距離が離れても形が残ります。 入口に貼るポスターや島の上のPOPは、まずゴシックで考えます。
明朝が向くのは、近くで落ち着いて読ませるものです。 手に取るチラシの本文や、高級感を出したい少量の文字。用途で分ければ、どちらが上でもありません。
太ければ読みやすい、ではない
「遠くから読ませる=太くする」と考えがちですが、太くしすぎると 文字の内側の隙間(ふところ)が潰れて、かえって読めなくなります。 「回」「国」「劇」のように画数が多い漢字で先に起こります。
アウトライン化する前のデータもお渡ししています。あとで差し替えができます。対応内容を見る →
和文と欧文を混ぜるとき
「新台導入 9/9 TUE」のように日本語と英数字が混ざる場面は多くあります。 このとき、和文書体に入っている英数字をそのまま使うと細く見えることがあります。 和文書体の英数字は、あくまで添え物として作られているためです。
- 数字が主役(日付・台数・スペック)なら、欧文書体を別に指定する
- 混ぜたときは大きさと太さを個別に調整する。同じ指定では揃って見えません
- 下端の位置(ベースライン)がずれることがあるので、目で見て合わせる
書体の数は絞る
1枚の中で何種類も使うと、情報の優先順位が伝わらなくなります。 2種類までが目安です。それ以上必要に感じたときは、 書体を増やすのではなく大きさと太さで差をつけるほうがうまくいきます。
入稿でつまずかないために
書体は使用許諾(ライセンス)で使える範囲が決まっています。 契約している内容によって、商用に使えるか、印刷所へデータを渡せるかが変わります。 「このフォントは使えますか」は、書体名ではなく契約内容で決まるとお考えください。
印刷所へ渡すときは、文字を図形に変換(アウトライン化)するのが基本です。 これをしないと、相手の環境に同じ書体が無い場合に別の書体で表示されます。 詳しくは A1ポスターの入稿データが差し戻される、よくある5つの原因 にまとめています。
図形になっているので、日付や機種名の打ち替えができなくなります。 アウトライン化前のデータも必ず残してください。 差し替えのご依頼をいただくとき、これがあるかどうかで費用と日数が変わります。