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サイネージ

ポスターをそのままサイネージに流すと、なぜ読めなくなるのか

2026年9月1日

ポスターの入稿データをそのままサイネージに流すと、たいてい読めません。 悪いのはデータではなく、紙とモニターで見る条件がまるで違うことです。 どこを作り直せばよいのか、どこは流用してよいのかを分けて整理します。

1. 見る距離と時間が違う

ポスターは足を止めて、1〜3mくらいの距離で見ます。 サイネージは通路を歩きながら、数メートル離れて、数秒だけ見ます。 同じ情報量を載せると、読み切る前に画面が切り替わります。

目安として、サイネージで確実に伝わるのは要素3つまでです。 機種名・日付・店名。それ以上は、止まって読む人にしか届きません。 スペックや注意書きはポスター側に残し、サイネージからは外します。

2. 縦横比が合わない

A1ポスターは 594 × 841mm、比率にすると約 1 : 1.42 の縦長です。 サイネージは 16:9(横長)か 9:16(縦長)がほとんどです。

横長の画面に縦長のポスターを入れると、左右に大きな余白ができます。 余白を嫌って引き伸ばすと、上下が切れていちばん大事な部分が消えます。 比率が違う以上、作り直すのではなく組み直すのが正解です。 素材は同じまま、配置だけ横組みに変えます。

縦置きのサイネージ(9:16)なら、A1の構成をかなり流用できます。 設置場所の画面が縦か横か、先に確認しておくと手戻りがありません。

紙とサイネージの作り分けも、まとめてお受けしています。対応内容を見る →

3. 紙は反射、モニターは発光

紙は光を反射して見えます。モニターは自分で光っています。 同じ色でもモニターのほうが明るく、強く見えます。

影響が出やすいのは2つです。ひとつは広い白背景。 紙では上品に見えても、光る画面では単にまぶしく、周りの照明とも喧嘩します。 背景は濃い色にして、文字を明るくするほうが読みやすくなります。

もうひとつは細い書体です。明朝体の細い線や、細めのゴシックは、 発光する背景に負けて飛びます。サイネージでは太めの書体を選びます。

4. 解像度が逆に足りなくなる

意外に思われますが、ポスター用のデータはサイネージには過剰で、同時に不足します

フルHDのサイネージは 1920 × 1080。A1原寸のデータを画面サイズまで縮めると、 1文字あたりの画素数が大きく減ります。ポスターで10mmだった文字は、 縮小後に十数ピクセルしか残らず、細部が潰れます。

対策は単純で、画面のサイズで新しく組むことです。 文字は画面の高さに対する比率で決めます。目安として、 いちばん伝えたい文字は画面の高さの1/8以上あると、離れても読めます。

作り直すところ/流用してよいところ

作り直すレイアウト全体(縦横比が違うため)
作り直す文字の大きさ・書体の太さ
作り直す背景の明るさ(白背景 → 濃色背景)
減らす情報量。要素3つまでに絞る
流用できる機種画像・ロゴ・キャラクターなどの素材
流用できる配色の考え方(明るさだけ調整する)
流用できるキャッチコピー(短くする場合あり)

依頼するときに伝えると早いこと

設置環境で最適解は変わります

ここに書いたのは一般的な考え方です。画面の明るさ、周囲の照明、 見る角度によって読みやすさは変わります。 可能であれば実機で一度確認することをお勧めします。

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